都内某所の熱帯魚屋さんの、ある水槽では頻繁に魚の数が減ることがあった。








その水槽に展示されていた魚は共食いをするような魚種でもないし、浄化装置に吸い込まれることも考えられない。不思議なのは魚の死骸すら見つけられないことである。





何度魚を補給しても日が経つと数が減る・・・そして補給するの繰り返しであった。



原因はまったくの不明。





日ごろから不可解に思っていた店員が例の水槽を気に掛けていると、ついに魚が消える瞬間を目撃することができた。



・・・



魚が消える水槽は壁際に設置されているのだが、突然壁の中から人間の両手だけがふっと伸びて来た。



壁から現れた手は水槽の中まで伸びて来て、泳いでる魚を静か
捕まえた。



包むように魚を捕えた両手は、再び
壁の中に引っ込んで消えてしまったという。





ちなみに熱帯魚屋が入っているテナントビルには怪奇現象が起こりそうな曰くはなく、幽霊話も語られていない。





件の水槽では今も時々魚がいなくなっている。