ある地域の小学生達は池の近くの林を遊び場としていて、大きな石の裏に潜む虫達を捕まえては殺すという遊びをしていた。



ライターで炙ったり、手足をもいだり、池に落としたり・・・・死ぬ間際に虫が見せる反応を楽しんでいた。









その日の学校帰りも、林に立ち寄っては虫を捕まえて残酷な方法で殺して遊んでいた。ひき裂きの刑と言って捕まえた虫の脚を引きちぎり、ライターであぶり殺した。





しばらくして虫を捕まえるのにも飽きると友人の家に集まりゲームをすることに。



次の日の学校でのこと、グループの一人が自分のリコーダーが無くなったと騒いでいた。





昨日集まった家にも無いようだったので、おそらくは林の中でリコーダーが入った手提げ袋ごと落としたのだろうという結論に至った。





放課後、みんなで林に探しに行くと、池の近くの木の枝に手提げ袋が下がっていた。中を覗くとリコーダは無事であったが、その他にしわくちゃのレシートとガチャポンの容器が入っていた。





容器の小さな穴からは液体が滴っていて、液でレシートもじんわり湿っていた。



レシートの裏には

「てあしをもがれたきもちをかんがえろ」

そう汚い字で書かれていて、ガチャポンの中には昆虫の脚や死体がぎっしり詰まっていた。





気味が悪くなったリコーダーの持ち主の男の子は手提げ袋ごと池に放り投げて、全員その場から走って逃げた。





それからしばらくして小学校に彼のリコーダーが落し物として届けられた。届けてくれたのは名前さえ名乗らない老人の男性であったという。職員室に入って来るなり、教師に無言で手提げ袋を手渡すと、何も言わずに去って行ったという。





リコーダーが入った手提げ袋には名前が書いてあったので、持ち主は直ぐに判明し、担任の先生から「もう失くすなよ」と彼に返却された。



恐怖に震えてリコーダーを取り出してみると、何やらカサカサと中から音がする。リコーダー分解してみると、その中には小学生達が殺したと思われる焦げた虫の死がいや、虫の手足ぎっしりと詰まっていた。