生前に蛙を酷い殺し方をした事はないでしょうか?

無害な虫を踏みつぶしたり、生き物を痛めつけたり、
人を殴ったり、弱い者をイジメて愉しんだことはないでしょうか?

生前の悪行は死後、苦痛を与えた生き物達と同じ苦しみとして自
身に降りかかって来ると言います。






これは四十五日の旅と呼ばれ、虫や人に関係無く無益な殺生をしたり、愉しみで他人に苦痛を与えた者全てに下る天罰なのだと言います。


某県の有名な寺にある300年以上前の書物に書かれてあることで、虫を潰せば同じように踏みつぶされる苦しみを受け、人をイジメたなら同じ苦痛を同じ分だけ受けるそうです。


そして四十五日の間に苦痛の因果を受けた後は、裁きを受けて極楽浄土か地獄のどちらかに行くことに。生前に積んだ善行と悪行の重さが秤に掛けられます。


地獄に落ちれば獄卒共に切られて焼かれ、極楽に行ければ無限の寿命の元に苦しみの無い世界が開かれます。


イジメをしていた人は忘れてしまっていても、虐められた方は心に深く苦痛や怒りが渦巻いています。


犯した悪行は消えませんが、寿命が尽きるまではなるべく善行を積んで罪滅ぼしをするのが人として生きる道なのでしょう。



地獄絵図~井岡寺の歴史散歩




烈河増 れっかぞう 八大地獄に付随する小地獄の一つ。
地獄にある灰の汁に満ちた河。





衆合地獄

黒縄地獄の下に位置し、その10倍の苦を受ける。多くの罪人が、相対する鉄の山が両方から崩れ落ち、圧殺されるなどの苦を受ける。剣の葉を持つ林の
木の上に美人が誘惑して招き、罪人が登ると今度は木の下に美人が現れ、その昇り降りのたびに罪人の体から血が吹き出す。鉄の巨象に踏まれて押し潰される






叫喚地獄(だいきょうかん)

ただ酒を飲んだり売買するのみならず、酒に毒を入れて人殺しをしたり、他人に酒を飲ませて悪事を働くように仕向けたり、などということも条件になる。

衆合地獄の下に位置し、その10倍の苦を受ける。熱湯の大釜や猛火の鉄室に入れられ、号泣、叫喚する。その泣き喚き、許しを請い哀願する声を聞いた獄卒は
さらに怒り狂い、罪人をますます責めさいなむ。頭が金色、目から火を噴き、赤い服を着た巨大な獄卒が罪人を追い回して弓矢で射る。焼けた鉄の地面を走らさ
れ、鉄の棒で打ち砕かれる。





摩訶鉢特摩(まかはどま)地獄 Mahapadma - 意訳で「大紅蓮地獄」とも呼ばれる。
これ以上めくれ上がることないくらいに皮膚や肉がめくれ上がっている。




等活地獄
想地獄の別名を持つ。いたずらに生き物の命を断つものがこの地獄に堕ち、ケラ・アリ・蚊(カ)・蝱(アブ)の小虫を殺した者も、懺悔しなければ必ずこの地獄に堕ちると説かれている。また、生前争いが好きだったものや、反乱で死んだものもここに落ちるといわれている。




無間地獄(むげん)
別名 阿鼻地獄(あび)
一時の安楽も無く休みのない苦痛に苛まれ、想像を絶する責め苦は無量の時に亘って行われる地獄の最下層。
父母を殺し、修行者を殺し、仏の身体を傷つける者がこの地獄に堕ちる。